「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」 76ページ
クローズド・ポジションで踊り通すフィガーではナチュラル系でもリバース系でも、前進の3歩と後退の3歩は区別して行うことが大切です。後退の人は常に回転の内側にいますから、前進する人を通してあげなければなりません。そのため、後退の人は”ポインティング・ステップ”と呼ばれる踊り方をしますが、それをするには次の3つを覚えておきましょう。
1.後退の1歩目をステップしてから、2歩目のトウを進行方向へ向けますが、ボディの回転は後から起こします。
2.2歩目の足に体重が乗るのは、通常のステップよりも後からです。
3.ライズも後からです(1の終わりでライズを始め、ノー・フット・ライズです。
このポインティング・ステップでポイントしている間、サポーティング・フットの膝から下と足の角度が変化します。特にヴィーニーズ・ワルツで後退するときは絶対です。この角度の変化を付けなければ、写真の場合のポイントしている右足への体重移動が早くなりすぎ、その結果サポーティング・フットのヒールを使ってしまうことになるわけですが、これはヴィーニーズ・ワルツで蔓延して見られるフットワークの誤りです。