解説

ここで紹介する Ballroom Dancing 第10版は、アレックス・ムーアMBEの最後の著書です。

アレックス・ムーアMBEの著書は、大きく分けて、この Ballroom Dancing の初版から第10版、The Revised Technique の初版から第10版、それから、 ISTDの The Ballroom Technique 初版から第10版(うち第8版は欠番)です。これらの出版時期については以下の記事に掲載している年表を御覧ください。

年表でわかるように、Ballroom Dancing は The Ballroom Technique より前に初版が発行され、The Ballroom Technique の最終版より後にここで紹介する最終版が出版されています。

アレックス・ムーアMBEの功績と著書について

しかも、The Ballroom Technique では触れられていませんが、The Ballroom Technique は、以下の記事に示すようにアレックス・ムーアMBEの Revised Technique の中身をコピーして体裁をISTDの出版物として出版したものだと言えます。

The Ballroom Technique と Revised Technique は同じものである

ページ数だけで比較しても Ballroom Dancing の第10版は The Ballroom Technique 最終版の 2倍以上で、これから一部紹介するように用語の説明や各フィガーでの注意点について詳しく書かれています。 ボルテクの「チャートの読み方」にある用語などは、ざっくり10倍以上のページが割かれています。内容的にも、足型図など Ballroom Dancing に記載されている重要な情報がかなり省略されています。

というわけで、アレックス・ムーアMBEのボールルームダンスの真髄と言えるのはこの最後の著書であり、いうならば真のバイブルだと言って差し支えないと思います。The Ballroom Technique で省略されている情報も多々散りばめられており、今後すこしずつ翻訳していきたいと思います。

ご注意!

Ballroom Dancing や Ballroom Technique で説明されているテクニックは、いわばクラシック・スタイルのボールルームダンス・テクニックであって、1960年以降のたとえばビル&ボビー・アービン以降の世界チャンピオンなどに代表される20世紀末から21世紀のダンス・テクニックの進歩には追いついていない部分があるということです。たとえば、ボルテクでは、レッグによるライズ&フォールのテクニックは含まれていませんし、アレックス・ムーアは両腰と両肩をツイストするローテーションは醜いという理由で否定していますので、Ballroom Dancing や Ballroom Technique のテクニックを現代のダンススポーツにかならずしも当てはめられないということに注意すべきです。

 

対訳

Contents & Bibliography

目次及び書誌

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INTRODUCTORY SECTION

このIntorductory Sectionに は、The Ballroom Technique (ボールルームダンス・テクニック)において、テクニック全体に渡って共通する意味が不明瞭な点などを明確にし、アレックス・ムーアMBEが意図していたことを明確に理解させてくれます。ワルツ、タンゴ、フォックストロット、クイックステップにおいて注意すべき点や重要な点は、それぞれの種目の章の頭や各フィガーの説明に付け加えられています。

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SECTION I The Quickstep

Ballroom Dancing第10版のクイックステップの章の原文PDFを掲載しました。

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SECTION II The Waltz

Ballroom Dancing第10版のワルツの章の原文PDFを掲載しました。

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SECTION III The Foxtrot

Ballroom Dancing第10版のフォックストロットの章の原文PDFを掲載しました。

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SECTION IV The Tango

Ballroom Dancing第10版のタンゴの章の原文PDFを掲載しました。

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SECTION V Rhythm Dancing (Social Foxtrot and Quickstep)

いずれ対訳をつけますが、それまでは原文のPDFをつけておきます

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SECTIONVI The Viennese Waltz

Ballroom Dancing第10版のヴィーニーズ・ワルツの章の原文PDFを掲載しました。

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SECTION VII For the Keen Dancer

熱心なダンサーのためにという章です。特にExpression in Dancing(ダンスにおける表現方法)は何度も読み返す価値があると思います

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