翻訳版によってもちがうかもしれませんが、ボルテクのアライメントについては、おおよそ以下のように説明されています。
 
【 部屋に関連した足の位置(方向)である。足とボディが同一線上にある時は「面して」または「背面して」、及びボディに対し足が違った方向にある時は「向けて」を使用すること。 】
 
わかったようなわからないような説明ですが、ある海外のサイトで、わかりやすく説明していましたので、それを参考に説明してみたいと思います。
 
あるフィガーの中でカップルが向きを変えたり回転したりするステップがあるとします。
 
その中でも特にパートナーの一人が内回り、もう一人が外回りを受け持つステップ(ステップAとします)の場合、内回りのパートナーは、外回りのパートナーとのボディコンタクトを失わないために、足の向きの回転量よりもボディの回転量を少なくし、残りのボディの回転を次のステップBで完了する必要があります。
 
このような必要性から、ステップAのアライメントでは「~に向けて」、回転量では、「~、体の回転を少なく」、ステップBの回転量では、「体の回転を完了」と指示しているわけです。
 
このようなフィガーは、ワルツのリバース・ターンの後半456歩、スローのフェザー・フィニッシュの後半などが典型ですが、念のため、この「~へ向けて」と「体の回転を少なく」の組み合わせが、男子または女子で、あるいは男子と女子の両方で使われているワルツのフィガーを数えてみました。
 
そうしたら、ボルテクのワルツの全フィガー31のうち半分以上の17個のフィガーで使われていたのはちょっと意外でした、というより、いままで自分がいい加減に踊っていたというべきか(笑い)
 
たとえば、ボルテクのナチュラル・スピン・ターンの女子のステップ2とステップ3をお読みください。
 

 

 

実際の女子のステップ2とステップ3がよく分かる動画をご紹介します。

動画を遅くして見たい場合は、YouTube画面の右下の歯車のアイコンをクリックして、速度 > 0.75または0.5くらいを選択してください。

 
なお足の向きは適当に向ければいいというわけではなくて、正確には、次のステップでボディが動いて行く方向に前もってつまさきを向けると言うことだと思います。
 
理由は、そうしないと内回りの人は自分の重心を自分のボールの上を通過させることができないからです。
 
もっとよくご覧になりたい場合は、分解画像によるムーブメントの分析から、「予備歩 → ナチュラル・スピン・ターン終了まで(ミルコ&アレッシア組)」を開いて、スライド70前後をご覧ください。

このように足の向きをボディの向きより先行させて変えていくことを 、Pointing Alignment あるいはPointing Technique と呼ぶようですが、 とくに、ヴェニーズワルツのように早く大きく、そして向きを変えながら移動するダンスの場合、この技術なしではうまく踊れないといっても言い過ぎではないように思います。