定義
 
壁の花とは、社交ダンスパーティーにおいて、異性からダンスに誘われるのを待っているが、なかなか番が回ってこない人のことを言う。通常女性。
 
男性の場合は壁のしみとも呼ばれる(笑)。
 
英語ではWallflowerと呼ばれ、それを直訳した言葉。
 
 
Wallflowerという言葉がいつから使われていたのか?
 
Wallflowerという言葉は、1850年代にはすでになじみのある言葉だったようで、違う言い方として、上流社会ではDrapery(壁飾りとでも訳すか)と呼ばれていた時代もあったようです。
 
WallflowerおよびDraperyという言葉は、1858年に出版されたHowe’s complete ball-room hand bookの12ページに以下のように記載されていますので、いずれの言葉も今から約170年前にはすでに使われていたことになります。

 

 
The master of the house should see that all the ladies dance; he should take notice, particularly of those who seem to serve as drapery to the walls of the ball-room, (or wall-flowers, as the familiar expression is,) and should see that they are invited to dance.
その家の主人は招かれた女性のすべてが踊れるように配慮しなければならない、とくに壁飾り(なじみの表現で言うと壁の花)扱いされているように見える女性に注意を払うこと。また彼女たちがダンスに誘われるように配慮すること。
 
But he must do this wholly unperceived, in order not to wound the self-esteem of the unfortunate ladies.
しかしその不運な女性たちの自尊心を傷つけないように、絶対誰にも気づかれないようにしなければならない。
 
 
 
その他1918年に出版されたTips to dancers, good manners for ballroom and dance hall の13ページから14ページにかけて、この言葉について書かれた以下のくだりがあります。
 
そこには、そのほか、Stag達について書かれていますが、当時のマナーについて垣間見ることができて面白いです。でも、私が、パーティに行くときはたいてい一人でいきますが、当時ならまさにStagやなあ^^ . . .
 
この本はかなり面白そうなのでつれづれに読んでみよう(笑)。
 
At a dance where all of the men are gentlemen, there are no “wallflowers.”
そのダンスパーティに出席している男性がすべて紳士なら、「壁の花」がいるはずがない。
 
It is the duty of every man to seek out the ladies who have no partners and dance with them.
お相手がいない女性を見つけ出してダンスをするのはすべての男性の務めである。
 
As long as there are partners to be had, it is the duty of the man to dance.
待っている女性がいる限り、そうするのが男性の務めである。
 
Being “too tired” is a poor excuse; any able bodied man ought to be able to dance a program of dances without sitting out and resting during a portion of them.
”疲れすぎて”というのは、下手な言い訳に過ぎない。ダンスができる体の男性ならだれでも、途中で、外に出て座ったり休んだりせずに、一連のダンスのプログラムをこなすことができて当たり前である。
 
At a private party, the gentlemen guests should offer to dance with the hostess or members of her family.
プライベートのパーティでは、招かれた紳士は主催者の女性やご家族にダンスを申し込むべきである。
 
At a party, where all of the guests know each other, it is inexcusable for any man to go home alone, and let the women go home unescorted.
招待客がみんな顔見知りであるようなパーティで、女性たちをエスコートもなしに帰宅させてしまうようなことは男の風上にも置けない。
 
It is the gentleman’s duty to see that all of the ladies are properly escorted home.
淑女たちがすべてきちんとエスコートされて帰宅するのを確認するのは紳士の勤めである。
 
He should escort one or two or three if necessary.
もし必要なら紳士は、女性が一人、二人あるいは三人であってもエスコートすべきである。
 
The success of many dancing parties is endangered by the presence of a large number of “stags.”
多くのダンスパーティの成功は、Stag達がたくさんいることで脅かされる。
 
A stag is a fellow who comes alone or with other fellows. He offers a variety of excuses for not having escorted a lady.
Stagというのは、パーティに一人であるいはほかの男と一緒にやってくる奴である。そいつは女性をエスコートしてこなかったことに対して、ぐだぐたと言い訳するものである。
 
In some cases, it is a shortage of funds; in others, the inability to “make a date.”
いわく、ふところがさびしい、いわく“make a date”できなかった等々。
 
Translated from slang to English, “make a date” means that a man makes arrangements with some young lady to accompany him.
いまやスラングでなく普通の英語になってしまったが、”make a date” というのは、男が彼と一緒にくる若い女性と約束を取り付けるという意味である。
 
Usually, the stag is a fellow whose chief fault is procrastination.
大体 、Stag 達のそもそもの間違いは、優柔不断だということである。
 
He does not plan to go to the dance far enough in advance to allow himself time to invite a lady to accompany him.
そいつは自分が連れて行こうとする女性をさそうのに、余裕がなくなるまで、パーティに行く計画を立てようとしない。
 
Those stags who block the doorway of the dance hall; while smoking cigarettes, and remarking about the dancers, without offering to take part, should have stayed at home.
大体、ダンスホールの通路を塞いで(その間、タバコをふかしたり、他のダンサー達のことをああだこうだ評したり)いるようなStagたちは、家でじっとしてればよかったのだ。
 
 
 
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